「chatGPT」で許認可申請はできるのか

昨今、「chatGPT」というAIチャットボットが話題になっております。

2022年11月30日に公開され、現時点で既に世界ユーザー数が1億人を超えたとのことです。

先日、私もよく見ている「中田敦彦のYOUTUBE大学」でも、「ChatGPTとBard」という動画がUPされ、非常に分かりやすく解説されておりましたので、「chatGPT」がそもそも何なのかについて知りたい方は、その動画を見て頂ければと思います。

ここでは、行政書士の立場から、「chatGPT」と「許認可申請」について、解説したいと思います。

1,「chatGPT」で許認可申請ができるのか

まず、そもそも、申請行為自体ができるかについて考えます。

これについては、当たり前ですが、「chatGPT」はあくまでAI(人工知能)が応えるチャットボットですので、実際に窓口に申請に行く必要がある手続きは不可能です。

では、オンライン申請できるものについては、どうでしょうか。

結論から言うと、これも不可能だと思います。

ひょっとしたら、凄腕のプログラマーが、オンラインの申請システムに「chatGPT」 をうまく組み込んで、できる方法があるのかもしれませんが、許認可申請は個人情報をかなり含むので、無理だと思います。

「chatGPT」 が入管手続(在留資格変更許可申請)のオンライン申請できるか

試しに、「chatGPT」 を使って、下記質問をしてみました!

ちゃんと、行政書士を紹介してくれているので、非常に優秀です(笑)

2,「chatGPT」は許認可申請の手続きを教えてくれるのか

では、次に、ご自身で許認可申請手続き自体はするとして、「chatGPT」 はその手続き方法や申請のための要件、必要書類などを教えてくれるのかについて考えます。

結論から言うと、許認可の種類によりますが、現時点では、あまり分かっておりません。

「chatGPT」 は、そもそもアメリカで生まれたAIチャットボットであり、日本語でのチャットのやりとりは可能ですが、私が使ってみた感触では、現時点では、あまり日本の手続きについては学んでいないのが現実です。

風俗営業許可申請について、「chatGPT」は分かっているのか

試しに、当事務所の専門である風俗営業許可申請について、 聞いてみましたが、大半がデタラメです。
下記が 「chatGPT」 とのやりとりになります。

全くもって、デタラメの回答が返ってきました。衛生検査はありませんし、営業場所が居住区域(住居専用地域を指す?)にある場合は、居住者からの同意書があっても不可能です。また、そもそも東京都のホームページに申請書がないので、その点を突いてみました。

急に、オンライン申請が可能という、びっくりするような回答が返ってきました。
残念ながら、風俗営業許可申請において、オンライン申請は、現状不可能です。

※「風俗営業許可申請」について正しい手続きが知りたい方は、幣事務所が運営する「水商売開業.COM」をご覧ください。

3,「chatGPT」は申請書類の作成ができるのか

では、続いて、「chatGPT」がある程度分かっていると思われる手続きについて、その申請書の作成をしてもらえるのかについて検討しました。

これも、残念ながら、現状では難しいです。

会社設立手続きについて、申請書類の作成等を頼んでみた

株式会社の設立手続きについて 「chatGPT」に聞いてみたところ、ある程度正しい回答(定款認証手続きについては触れておらず、不十分な点もありますが)が返ってきました。

ただし、登記申請書の作成については難しく、また、登記申請書記載例も、正しくないですね、、

chatGPTと会社設立

4,まとめ

結論、「chatGPT」で許認可申請をすることも申請書類を作成することも不可能です。

また、現時点では、申請手続きについての正しい情報を教えてくれる可能性は低いです。

ただし、AIは日々進歩しており、1年後には日本における法制度や行政手続きについて、かなり詳しくなっている可能性もありますので、今後の推移を見守りたいと思います。

また、手続きについて分かっている専門家が 「chatGPT」 に対してうまく質問したり、回答を誘導することを続けることにより、最終的には正しい結論に至りますので、相当優秀なAIであることは事実です。
(とはいえ、一般の方が正しい情報を知りたくて質問する分にはちょっと使えないというのが現状です。)

許認可申請において「chatGPT」 使い道はないのか?

許認可手続きにおいては、申請書や添付書類の中で、論理的な文章を書く必要があるものもあります。

「chatGPT」 のライティング能力は非常に高いため、ある程度の情報を与えて、文章全体を代筆してもらうことは可能です(ただし、質問の仕方や情報の与え方が重要です)。

5,許認可申請を早く、確実に行いたい

ここまで読んで頂いて、大変恐縮ですが、現時点においては、
許認可申請は、結局のところ、行政書士に頼むのが一番早く、確実です。

許認可申請に関するお悩みがある方は、行政書士にぜひお任せください! 

→ 新宿行政書士事務所 03-6675-9016

なお、 今回紹介した「chatGPT」 を始めたい方は下記リンクから繋がります。
(現状、サイト自体は英語表記のみ。ただし、登録後は質問と回答は日本語で可能です。)

New chat (openai.com)